すべてのブランドに創業のストーリーがあり、創業者の想いがあります。もちろんメゾンカカオも例外ではありません。始まりは創業者石原紳伍がコロンビアのマニサレスを訪れたこと。街は朝からチョコレートの香りに包まれ、カカオを積んだトラクターが道路を往来し、人々は街のいたるところでチョコレートドリンクを楽しんでいる。チョコレートがもたらす幸福を目の当たりにした石原は強い感銘を受け、ブランドの創業を決意します。生産者と生活者がつながり、カカオを通して笑顔が溢れる文化を日本にも。石原のその情熱がメゾンカカオ創業の原動力となりました。
「メゾンカカオ」というブランド名の由来にはあるエピソードがあります。コロンビアのカカオ農家との交流が始まって数年後、農園に記念樹を植える機会を得ました。創業者の石原紳伍が植樹を終えると、農園のご夫妻が微笑みながら「これでシンゴも我々の家族だ」。その言葉に心を打たれた石原は当時の「ca ca o」というブランド名に「MAISON」を冠し、「MAISON CACAO」として新たなスタートを切ることを決意します。以来、従業員、スタッフ、パートナーの垣根なく、ブランドに関わる全員が家族のような絆で結ばれたチームであることをわたしたちは大切にしています。
メゾンカカオには創業当初から「文化をつくる100年ブランドをめざす」という志があります。文化とは日常的にチョコレートを楽しむ暮らしであり、それが日本に根づくには大局的な視点が必要である。それがこの志の意味するところ。しかし、これはわたしたちの努力だけで達成するのは不可能です。コロンビアのカカオ農家や日本国内のパートナーの皆様が共に発展し、共に存続することで初めて成し遂げられること。だからこそメゾンカカオはブランドを支えてくださるすべての方々との間に永続的なパートナーシップを築き、真に持続可能な発展を叶えていきたいと考えるのです。
「文化をつくる100年ブランドをめざす」。この志を実現するには、それを可能とする社会や地球環境が100年後にも存続している必要があります。そこでメゾンカカオは100年先を見据えたさまざまな活動に取り組んでいます。コロンビアのカカオ農園での雇用促進は貧困や犯罪の減少、地域社会の健全な発展につながるもの。現地での学校開設は教育格差を是正し、子どもたちの未来の可能性を広げるもの。また、日本でのカカオ栽培は国内の農業振興や食料自給率向上への一助にもなります。未来に大輪を咲かせるために、わたしたちは今日も種を蒔いているのです。