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【マネージャーインタビュー】メゾンカカオの人を紹介します。

めざすのは、カカオの可能性を追求するブランド。

カカオ料理という新境地を開拓する


私が店長を務める「チョコレートバンク」とレストラン「ロブ」は鎌倉御成通りの同一の店舗を拠点とし、表裏一体の関係にあるブランドといえます。チョコレートバンクはメゾンカカオと同様、チョコレートを使ったスイーツの製造や販売をおこなっていますが、特徴的なのはカカオの可能性を追求する姿勢。「創造すること。魔法のように」をブランドスローガンに掲げ、メゾンカカオよりもさらに実験的なクリエーションに挑んでいます。チョコレートバンクの営業終了後、入れ替わるように開店するのがロブ。基本的な考え方や哲学はチョコレートバンクと共通しており、「食材としてのカカオ」という着眼点からこれまでにないカカオ料理の創作に取り組んでいます。シェフの石原(紳伍)がとりわけ情熱を注ぐのが、カカオと魚を組み合わせたメニュー。カカオは肉料理のアクセントに使われることはあっても、魚と組み合わせるのは世界的にも稀。新境地を開拓することで、お客様に驚きを届けるレストランがロブといえます。

生産者を訪れるという経験

魚への尋常ではないこだわりは素材に表れています。ロブの魚はすべて前田尚毅さんが営む、焼津の「サスエ前田魚店」から頂戴しています。時には石原が自ら焼津に足を運び、前田さんから魚の見極め方を教えていただき、その日の魚を選びます。私もそれに同行したことがあるのですが、現地に行くと行かないでは全然違うんですね。漁師の方の魂のこもった仕事をじかに見ることができるし、生産者からお客様へ、魂のリレーをしていることを肌で感じられる。私は長く飲食業界で働いていますが、自らの足で生産者様を訪れるシェフに会ったのはロブが初めてで、その経験が私の価値観を変えたといっても過言ではありません。魚に関しては、私にも重要な役目があります。それがペアリングするワインの選定です。前田さんから送っていただく魚はつねにその日の最高の魚。裏を返せば、どんな種類の魚が入ってくるかは当日までわかりません。その日の仕入れ状況や調理法、味の方向性などから最適なワインを決める必要があるため、どのようなメニューにも対応できるよう、ワインのストックにはつねに気を配っています。

プロフェッショナルとしての接客の信条

ロブにおける私のメインの任務は、シェフの料理をお客様にしっかりとプレゼンテーションすること。どのような食材を使っているか、どのような調理法を用いているか、ひと皿ひと皿に込めた想いをお客様にお伝えすることで、その料理をさらに魅力的に感じていただく。また、料理を提供するだけでなく、お客様からいただいた感想やお客様が料理を楽しまれた様子を厨房にフィードバックすることも重要です。それが料理のさらなる進化につながっていくからです。接客のプロフェッショナルとして、私には信条としていることがあります。それは、常連のお客様には初めてのお客様のように接し、初めてのお客様には常連のお客様のように接すること。常連のお客様だからこそ緊張感を忘れてはいけませんし、初めてのお客様には大切な人をもてなすように親しみを込める。ひとりひとりに合わせた接客でディナーのひとときを心から楽しんでいただくことが私のよろこび。その上で「おいしい」という言葉をいただくと、まさに冥利に尽きるという感じでうれしいですね。

メゾンカカオブランドの核を支えたい

メゾンカカオというブランドに感じるのは、その成長の著しさ。店舗が増え、メンバーが増えることで、大きなシナジーが生まれ、それが成長の原動力となっています。一方、チョコレートバンクとロブは鎌倉にひとつの店舗のみ。しかしそこではカフェサービス、レストランサービスが提供でき、お客様に近い場所でクリエーションができるというアイデンティティがあります。この場所でしかやれないことをやり、この場所でしかつくれないものをつくる。特に、カカオの可能性を追求していくことでメゾンカカオブランド全体の核となる部分を担っていきたいと考えています。チョコレートバンクとロブを今後ますます成長させていくことが私自身のいちばんのやりがいですが、そこには当然プレッシャーもある。しかし、そのような挑戦ができるのは、人生に何度もない、光栄なことでもあると感じています。
 
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