Journal

未知のカカオ料理に挑戦する【ROBB】

「料理の修行に行ってくる」
MAISON CACAO創設者であり、カカオディレクターの石原紳伍が突然そう言い放ち、静岡に旅立ったのが3ヶ月前。
料理と無縁だった訳ではない。
コロンビアでカカオの栽培から携わるからこそ、カカオという素材そのものの可能性を感じその楽しみ方を探求したいと2019年に誕生した【ROBB】
カカオを主役にした鎌倉野菜のフルコースを提供してきた。
銀行跡地のCHOCOLATE BANKの金庫室内で、1日1組限定のレストラン。
珍しさが話題を呼び、1組の個室は連日予約でいっぱいになった。
そんな中、石原には密かな想いがあった。

「カカオ料理の可能性はこれだけじゃない。まだまだあるはずだ」

最古は不老不死の薬として使用されていたカカオはその後ドリンクに変わり、料理の世界で長くスパイスとして愛用されてきた。
古いレシピブックをめくると、根菜や肉料理にアクセントとして使われている。
ナスとカカオ、牛肉の赤身とカカオなんかは相性抜群だ。
間違いなく美味しい。でもどこか新しさがなく、日本らしくもない。
【ROBB】を続ける中で、鎌倉生まれの日本のチョコブランドとして、未知なるカカオ料理に挑戦したい。
目をつけたのが「魚」だった。

「魚×カカオ」
その新たな挑戦を形にすべく、石原が向かったのが静岡。
魚に並々ならぬ情熱を注ぎ、漁師との絶大な信頼を築きながら
最高の魚を最高の状態で締め、捌き、料理人へのバトンをつなぐ老舗の魚店、「サスエ前田魚店」の前田尚毅氏だ。
ワンチームとなって魚をつなぐその想いを引き継いで、新たなカカオ料理に挑戦したい。
魚の捌きすら、当時は板につかなかった石原も
毎日修行を重ね、挑戦を続け、「魚とカカオ」の最高のマリアージュを探求してきた。

チョコレートと同じ、
ショコラティエではないからこそ、料理人ではないからこそ
業界の常識や料理の組み立て方、素材の合わせ方にとらわれず
自由に発想し挑戦ができる。
それこそが石原の創作する、新しい【ROBB】の魅力だ。




コースは全10品。
季節のガスパチョから始まり、ベニエ、春巻き、炙り、炭焼き、リゾットと半数以上を魚とカカオのお皿が占める。
カカオニブ、カカオビネガー、カカオバター、ブリューイング(カカオの外皮)とカカオを余すところなく、魚の美味しさを引き立てるように使用している。
その味わいは新鮮で個性的だけど、どこか安心感があって日本らしい。
そして最後にはメインのとろけるフォンダンショコラで締める。

CHOCOLATE BANKの閉店後、姿を表す隠れ家レストラン【ROBB】
石原紳伍の情熱の詰まった未知のカカオ料理を、どうぞお試しあれ!
——————————————
ROBB(ロブ)
営業時間:19:00〜
定休日:土、日、月
ご予約はこちらから

Related News & Journal